人工呼吸器をつけた子の親の会<バクバクの会>
からの緊急要請

臓器移植法の改定が、参議院で10日採決とも13日に採決とも言われています。
「脳死=人の死とする」ことや、「本人の提供の意思がなくとも、家族の同意だけで
移植できる」とする改定案(A案)は、あまりにも人権を無視したひどいものです。

臓器移植法改悪に反対する市民の方たちと、地道に議員回りをしていますが、参考人
質疑や今日からは審議も始まり、時間がびっしり詰まっていて、なかなか回りきれ
ていません。

みなさん、ひとり一人が各自でできる取り組みを!地元議員や知り合いの議員に
個別に電話やfaxを入れてるなどして、改悪に反対してください!

以下の要請文と添付の参議院名簿は、転送歓迎です。
お知り合いの方にも、是非お知らせください。

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 【再要請】 臓器移植法改悪反対の声を参議院へ!

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◆わたしたちは「脳死」が「人の死」だとは思いません!

◆脳死判定は絶対的な状態を判定できるものではありません。

◆参院厚生労働委員会で、森岡正博参考人が指摘されたように、「無呼吸テストを厳密に実施した脳死判定で、脳死のこどもの3割以上が長期脳死になっており、2割は100日以上、心臓が動いている」という厳然たる事実があります。

◆「脳死」を「人の死」とされれば、臓器提供以外の場面でも必ず影響があります。

◆「脳死」を「人の死」とされれば、安易な治療差し控えや打ち切り、そして尊厳死へと必ずつながっていきます。難病や重度障害を持って生きることも否定する社会風潮となります。欧米の例が証明しています。

◆命も臓器も本人のものです。本人の意思と家族の意思が同じとは限りません。家族といえども本人にとって最良の代諾者とはなりえません。

◆意思表示の困難な子どもや重度障害のひとたちが拒否できない法律は間違っています。

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 臓器移植法の改定案について、参議院厚生労働委員会での審議が山場を迎えています。A案の修正案(A'案)が出され、9日の厚労委で趣旨説明が行われるそうですが、それでもなお、10日や13日の採決をめざすと報道されています。ずれるとか、いろいろな情報が交錯しています。

推進派の人たちは、何がなんでもA案を修正なしで、採択するよう強く求めています。

参考人質疑においても、推進派の立場の参考人から「長期脳死」は脳死ではないから問題ないと言い切ったり、「脳死」は「人の死」としてしまわないと家族を苦しめることになる、臓器は社会資源である、「脳死」は「人の死」なのに人工呼吸器をつけて延命させているのは、医療費の無駄遣いだという旨の発言が聞かれました。

このたび出されたA案の修正案は、現行法通り、臓器移植のときのみ「脳死」を「人の死」としていますが、子どもたちや意思表示が困難な人たちが拒否できないという点では、なんらA案とは変わりません。

衆議院での採決では、A案に賛成票を投じた議員たちでさえ、A案が可決されるとは思っていなかったといいます。何がどう転ぶか予断を許さない状況です。なんとしても改悪阻止しなければ、私たちの願う「どんな障害を持っていても、一人の人間として当たり前に暮らすことのできる社会」の実現は、夢でしかなくなります。

 そこで、三度目のお願いです。どうか、みなさまからも、みなさま自身の言葉で、臓器移植法改悪に反対する声を参議院議員へFAX、メール、郵送で届けてください。お住まいの選挙区の議員、比例区の議員だけでもできる範囲でかまいません。
1通でも2通でもみなさまから反対の声を届けて下さいますよう、お願いいたします。

◇◇人工呼吸器をつけた子の親の会<バクバクの会>◇◇
     会長 大塚 孝司
     事務局アドレス bakuinfo@bakubaku.org
     ホームページ http://www.bakubaku.org/